ご安全に!生産技術科です。
本日も鉄道にまつわる「ものづくり小話」です。
電車内に設置されているつり革ですが、満員電車では必須ですよね。
先日も、このつり革にお世話になりました。
つり革には、電車が揺れるたびに大きな力がかかっています。
つり手の素材を調べてみると、時代に沿って移り変わっていました。
・明治末期:牛革
・大正初期:牛革と籐(ラタン)
・昭和前半:牛革と合成樹脂など
・昭和後半:合成樹脂
学生との会話の中で、「つり革は、どのくらいの力まで耐えられるのでしょうか?」と聞かれたことがあります。
以前、テレビ番組でつり革の耐荷重を調べる実験を見たのを思い出しました。
その実験では、つり革が380kgまで耐えていたと記憶しています。
「総務省 平成24年 国民健康・栄養調査」において、体重の平均が一番重い40~49歳の男性で70.5kgなので、つり革の安全率が、5以上で設計されていることがわかります。
また、つり革の形も多種多様です。円形やおにぎり形、五角形や最近話題の「ハート形のつり革」もありますね。静岡県を走る伊豆箱根鉄道が始まりとされています。関西圏ですと「近江鉄道」や「叡山電鉄」で目にすることができるそうです。
ものづくりは、安全な製品を使用するのが当たり前ですが、その背景には、開発・設計・製作等といった苦労が結晶となり、世の中に製品が送られているのです。また、時には心和む製品として役に立つのがものづくりの醍醐味でもあります。
電車に乗る際には、是非つり革に注目してみてください。
ドア付近と座席付近のつり革の長さが違うのはなぜなのでしょうね
返信削除毎回疑問に思います
とあるBKBさん、コメントありがとうございます。つり革の高さに注目するとは、観察していますね。確かに、出入り口付近と座席付近でつり革の高さが違いますね。近々報告しますのでお楽しみに。
削除わかりました
返信削除楽しみに待っています!